酸素濃縮器の操作と使い方

各部の名称・操作方法

各部の名称

 

 

操作方法
  1. 酸素濃縮器本体とケージを酸素チューブでつなぎます。
  2. 電源プラグをコンセントに差し込みます。
  3. 本体の電源スイッチをONにして動物をケージに入れます。
  4. 始動から約20分〜30分で酸素濃度が35%に達しますので、その後は症状に合わせて酸素濃度を調節してください。
  5. 本体の操作で酸素流量を調節することができます。流量を増やしたい場合または減らしたい場合は流量調整弁で調節してください。
  6. 酸素マスクを使用する場合は酸素チューブに接続してお使いください。
  7. 本体にはタイマーで電源をOFFにする機能が備わっています。詳しくは取扱説明書をご覧ください。

 

 


加湿機能について

 

酸素濃縮器には加湿機能が備わっております。空気が乾燥する秋から冬にかけてはこの機能を使ってケージ内の湿度を高めることができます。

 

加湿ボトルの装置はネブライザーとは異なりますが、ネブライジングとして活用することもできます。ネブライジングとは、抗生剤、気管支拡張剤あるいは去痰剤などの薬液を霧化して、気管や肺に直接的に薬を浸透させることを言います。ネブライジングが必要になった場合は、あらかじめ獣医さんと相談してからお使いください。

 

 

 

日常のメンテナンス
  • 酸素濃縮器はお部屋の空気を吸い込んで酸素を生成しますので、本体のまわりにホコリが溜まらないようにこまめに掃除をしてください。空気の吸い込みを良くするため、なるべく本体の周りには物を置かないでください。
  • 本体が汚れた場合はなるべく生地の柔らかい乾いたタオルで拭き取ってください。濡れタオルで拭くときは、感電を避けるため必ずスイッチをOFFにして電源プラグをコンセントから抜いてください。
  • 外部フィルターは掃除機などを使って定期的にホコリを取るようにしてください。ほこりが詰まると十分な空気を吸い込むことができず、装置が正常に作動しなくなる可能性があ ります。

ケージの組み立て方

1.

パイプ(短)2本、パイプ(長)2本およびコーナージョイント4個をつないでケージの底の部分を作ります。

 

2.

パイプ(短)4本を各コーナーのジョイントにつなげて4本の柱部分を作ります。

 

4.

残りのパイプ(短)2本、パイプ(長)2本およびコーナージョイント4個をつないで天井部分を作ります。

 

5.

ケージカバーを上からすっぽり被せて完成です。

酸素濃縮器のしくみ


酸素濃縮器はお部屋の空気を取り入れて高濃度酸素を生成させる装置です。内部には窒素を吸着させる性質を持つゼオライト※が入ったシリンダーが取り付けられており、コンプレッサーで加圧と減圧を繰り返すことによって窒素が取り除かれて酸素が生成されます(PSA方式)。作動している間は連続的に酸素が生成されますので、酸素ボンベのように残量を気にすることなくお使いいただけます。

 

※ゼオライトは無機質の天然鉱石です。化学薬品ではありません。ゼオライトは湿気や油煙に弱い物質ですので、酸素濃縮器を加湿器の近くや浴室、キッチンには設置しないでください。また、設置しているお部屋での喫煙は避けてください。

コンプレッサーを使用しますので常時低い動作音がします。また、減圧する際の「プシュー」という空気の抜ける音が発生します。

酸素濃縮器は医療機器ではございません。

 

 

 

酸素濃縮器は種類によって生成される酸素濃度や流量など性能が異なりますので、目的に合った機器をお選びいただき、設置環境などご利用上の注意を守ってお使いください。

安全にお使いいただくために

 

 

酸素中毒について

濃縮酸素の吸入は動脈血の酸素分圧を正常値に近づけ、からだの様々な組織に十分な酸素を供給することを目的とします。酸素分圧とは気体の体積あたりの酸素量を表す指標ですが、その値は気圧×酸素濃度で計算されます。酸素分圧が低いと酸素の摂取量が減って呼吸が苦しくなります。

 

酸素濃縮器をご利用される方の中には継続的な濃縮酸素の吸入による酸素中毒を心配される方もいらっしゃいますが、酸素中毒は非常に高い分圧の酸素を長時間摂取した場合に起きる症状であり(たとえば深度におけるスキューバダイビング中にみられる中毒症状など)、単に高い濃度の酸素を吸入しただけでは起こりません。

ただし、必要以上の濃度で長時間吸入した場合は、からだの様々な機能に影響を及ぼす可能性がありますのでご注意が必要です。

 

酸素欠乏、二酸化炭素蓄積について

弊社がご提供する専用ケージは、スチールパイプの骨組みに軟質のビニールカバーをかぶせたもので、材質・構造に工夫を重ねて作り上げております。ご使用にあたっては、側面のチャクを少し開けて隙間を作っていただきますので完全に密封された状態にはなりません。したがって、もし停電により機器が停止して酸素が流入しなくなったとしても酸素欠乏の状態になることはございません(注)

また、動物が吐き出す二酸化炭素はこのチャックの隙間から外に排出されますので、ケージ内に二酸化炭素が蓄積するようなこともございません

 

(注)ただちに酸素欠乏の状態にはなりませんが、酸素濃度が下がり、温度や湿度が上昇することは確かですので体調に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

 

トップページへ

page top